2015年3月9日月曜日

ピクトリコ取材 Vol.3



写真を展示するための加工方法。
最後は「額装」についてのレクチャーです。


写真独特の加工方法である「パネル」より、
美術館等でも見慣れている「額装」と言う加工方法は、
ある意味、誰もが馴染みがあるのではないでしょうか?





「額装」とは、アルミ複合板を裏打ちした写真に
上の写真のような色付きの「マット」と呼ばれるものを被せ、
さらに、透明なアクリル板で覆った作品を、
一番最初の写真でご紹介した
木製やアルミ製のフレームで囲んで仕上げることを言います。


が、恐らくこれは、
本を読めばどこにでも書いてあること。

写真展未経験のメンバーが本当に興味があって知りたいのは、
「額装」を行うにあたり、
プロの方とどんなやり取りがなされるのか?
「額装」決定までのプロセス、ではないでしょうか?^^


そこで、私さとうの写真を使って、
実際にプリントスペシャリストの方が、
どのような視点で「額装」の相談に乗って下さるのかを
シミュレーションしたいと思います。


14Lクラスの授業の中でも、何度か提出している
さとうのお馴染みの場所での写真です。

「冬の冷たく、冷えた教室」
を表現したくて撮った一枚です。
青みが強いことも、特徴ですね。


プロである栃原さんは、この写真に、
どの「額装」を選ぶのでしょうか

まず、手にしたのは、アイボリーのマット

栃原さん:「これだと、ちょっと、温かすぎかな・・・?」

なるほど、確かに。
マットの黄味が、写真の青との対比で、より濃く感じられます。



栃原さん:「僕は、白ではないかと思うんですよね・・・」

あっ?!お気づきでしょうか?
先ほどのアイボリーのマットの時よりも、
写真の青の透明感が増し、
場所の冷たさが、より伝わって来る感じがします。




栃原さん:「黒のマットは作品を選ばないので一応試してみましょう・・・」

白のマットの時と比べて、色がしまり
作品そのものが、強く主張して来る感じ、分かりますか?

栃原さん:「でも、やっぱり白のマットの方が、より冷たさが伝わりますね・・・」

と言うことで、この写真のマットは「白」に決定。

次はフレーム選びです。


栃原さん:「先ずは、ナチュラルカラーの木製フレーム・・・うーん、ちょっと違うかな?」




栃原さん:「マットと同じ色の木製の白いフレームだと、こんな感じですね。
ナチュラルカラーよりは、写真の雰囲気に合っているんじゃないでしょうか?」


栃原さん:「木製の黒のフレームも、まあ、悪くはないですね。
作品に視線を集める効果がありますが・・・ただ・・・」

この先の栃原さんのご提案に、
私たち、プロの仕事を見た気がしました。




栃原さん:「実は、木製のフレームそのものに”温かみ”と言う性質があるんです。
なので、僕は、この写真の温度には、木製ではなく、
アルミフレームの方がしっくり来ると思いますよ!」

え?そうなんですか?!


実は、私さとう自身は、被写体の中に木の机と椅子があることから、
フレームも「木製」にリンクした方が馴染むのでは?
と、単純な予想をしていたのでした。
ですが、それはどうやらプロの視点では
違っていたようです。

アルミ製のシルバーフレームをセットした写真は、
木製のフレームの時よりも、
なんだかぐっと世界観が統一されて見えました。




栃原さん:「黒のアルミフレームにすると、冷たさはそのままに、
作品もしまって見えますね。
この写真には、アルミの黒フレームがベストだと思います!」

自分では、ぜったいに選ばなかったであろう黒のアルミフレーム。
でも、しっくりそこにはまった作品を前に、
プロの方の視点を尊敬せずにはいられませんでした。^^





ー最後にープリントを依頼する際の栃原さんからの
アドバイス。


「どのような意図で、どのように見せたくて、
その写真を撮ったのか、イメージをしっかりと、
詳しく、プリント工房に伝えてください。」


これまで、ただ撮って、プリントしただけで終わっていた写真。
写真展と言うのは、その先の「加工」のプロセスにまで、
細かい配慮と、見せることの意識を広げて行くことなのですね。

栃原さんには、お忙しい中、
貴重なお話を沢山して頂き、
本当にありがとうございました。

この場を借りて、改めて感謝申し上げます。m(_)m


                                         (写真:実行委員長 めぐりん)
                                         (記事:広報担当 さとうみゆき)

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